「重大インシデント」とは、飛行機や鉄道の、事故には至らないものの
非常に深刻で危険な状態だった事件のこと。
飛行機ではよく聞きますが、鉄道で、しかも新幹線でこのことが取りざた
されるとは思いませんでした。新幹線としては初めて認定されたとのこと。
通勤電車並みの運転頻度で、時速300キロ運転。年間1列車あたりの平均
遅延時間は1分以下という驚くべき正確さ。
日本のテクノロジーの結晶とも言われ、何かにつけて世界一だと日本人が
世界に誇る「SHINKANSEN」に、何が起きたのか...?
報道によれば、12月11日の「のぞみ34号」の台車に14センチの亀裂が入り、
JR西日本は、あと3センチ亀裂が進んでいれば完全に車両は破断していた
と発表。
問題なのは「のぞみ34号」に乗車していた現場責任者らは、かなり早い段階
から「異変」を把握していたにもかかわらず、3時間も走り続け、そのまま
「異常なし」とJR東海に引き継ぎをしていたこと...。
台車の亀裂というのは、一歩間違えば脱線という最悪の事態を引き起こし
ていたかもしれないわけで、人命よりダイヤを優先した企業体質が批判の
的となっています。
福知山線の脱線事故の教訓はなかったのか...?
最近、日本を代表するような名だたる大企業で製品の品質に関わる不正、
組織ぐるみの隠蔽が次々と発覚して騒がれていますが、日本では現場に
相当な権限があって、その人たちが仕事をしやすいように改善や改良を
考える中で、意味がないと思える仕事は、手抜きをしようという発想が
出てきた結果、不正が増えたとの指摘もあり、同じ発想で新幹線が動いて
いると考えると背筋が寒くなります。
どうか、こんなことが二度と起きませんように...。
山陽新幹線/新山口駅 2017.11.18.
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- 2017/12/22(金) 22:00:00|
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