報道によれば、北海道新幹線は開業はしたものの、年間48憶の
赤字が見込まれるとのこと...。
例えば、東京から函館へ行く場合、新幹線の終点、新函館北斗
までの所要時間は4時間2分。さらに新函館北斗から、函館まで
在来線への乗り継ぎ時間を加えると、4時間半ぐらいになります。
新幹線が飛行機と勝負できるのは4時間が境目と言われており、
ひいき目にみても、この区間は飛行機でしょう。将来、トンネル
内の速度制限が解除されれば状況は多少変わってきますが...。
一方、大宮、宇都宮など関東北部や、仙台、盛岡といった東北
各都市から直通できるようになったのはプラス要素。
東京からの直行だけでなく、こうした地域からの流動は新幹線
がつながってこそ。新たな需要をつくりだせる新幹線の底力に
期待したいところです。
地元のシンクタンクによれば、新幹線が札幌まで開通すれば人
の行き来が更に活発化し、道内での経済波及効果は、開通前の
10倍以上となり、大きな恩恵をもたらすだろうとの青写真。
しかし、札幌まで開通する2031年には、北海道でも少子高齢化
が進行しており、市場は縮小しているとの予測もあり、苦戦は
避けられないというのが大方の見方。
そうした中、JR北海道がいかなる施策でこうした難局を乗り
越えていくのか、経営手腕が問われることになりますが、豊富
な観光資源がある北海道のこと、やり方次第では無限の可能性
を秘めているとも思えます。
同じく建設中の地元・長崎新幹線はどうでしょうか...?
こちらは、当初FGT(フリーゲージトレイン)を投入し、新在
直通運転を行う予定で進んでいましたが、当のFGTは走行試験
で台車の不具合が露呈し、開発は頓挫。実用化が開業予定に間に
合わないことが判明し、ついには博多から武雄温泉までは在来線
特急でリレーさせて、武雄温泉-長崎のみフル規格で開業という
ことが決まりました。
決まった事を、今さら言っても仕方のないことですが、この方式
だと、現在の「かもめ」との所要時間の差は20分程度。この20分
の短縮のための巨額の建設資金、またFGTが完成するまでの間、
フル規格の区間を走るための車両も必要で、FGT完成後には、
これが丸々不要となるという二重投資...。
ついでながら好きに書かせてもらいますが、この区間に無理をして
新幹線を建設しなくても、在来線の複線化やカーブの改良等で対応
でもよかったのではなかったのか、と思ってしまいます。
885系という立派な車両もあることですし...。
長々と駄文を連ねてしまいました(笑)
長崎本線/多良-肥前大浦 2013.10.26.
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